在宅医療

在宅医療とは

通院が困難である患者に、医師をはじめとする医療従事者が定期的な訪問(訪問診療・訪問看護)および状態の変化に伴う訪問(往診等)などを行いながら、自宅・有料老人ホームなどで医療を行うことを指します。

熊本県における在宅医療の現状

高齢化の現状

熊本県は、県内人口181万7426人のうち、46万3266人が65歳以上で、高齢化率25.6%という超高齢社会を迎えています(※1)。さらに今後も少子高齢化の傾向は続き、高齢化率は平成32年(2020年)には30%を越え、平成47年(2035年)には35.6%に至ると見込まれています(※2)。

※1 平成22年国勢調査 ※2 国立社会保障・人口問題研究所の人口推計

表1.熊本県の高齢者人口の推移
資料:総務省「国勢調査」、国立社会保障・人口問題研究所「都道府県別将来推計人口」

県民の意識

1.長期療養に関するニーズ

県民のニーズとして、長期の療養時には「自宅」で過ごしたい人が最も多く、「介護保険施設」、「病院・診療所」の順に多くなっています。
また、自宅療養時に特に充実を望むサービスとしては、医師による往診が最も多く、次いでヘルパーによる入浴食事等の訪問介護、日中または数日間施設入所できるサービスに対するニーズが高くなっています。

表2.熊本県内の高齢化率、後期高齢者比率
資料:総務省「国勢調査」、国立社会保障・人口問題研究所「都道府県別将来推計人口」
表3.長期療養が必要となった場合、過ごしたい場所
(平成24年 熊本県 保健医療に関する県民意識調査)
表4.長期療養が必要となった場合、充実を望むサービス
(平成24年 熊本県 保健医療に関する県民意識調査)
2.終末期におけるニーズ

治る見こみがなく死期が迫っている時の療養場所として、5割弱の人が「医療機関の支援を受けながら自宅で療養する」ことを希望しています。その一方で、23.6%が「自宅で最期を迎えるのは難しい」と感じており、その理由として「家族への負担」「急変した時の対応への不安」を挙げています。

表5.末期に過ごしたい場所は?
(平成24年 熊本県 保健医療に関する県民意識調査)
表6.終末期において自宅で療養が可能か?
(平成24年 熊本県 保健医療に関する県民意識調査)
表7.自宅療養が「できない」理由
(平成24年 熊本県 保健医療に関する県民意識調査)
表8.根本的な治療が困難な場合に望む治療、ケア
(平成24年 熊本県 保健医療に関する県民意識調査)

在宅医療を支える担い手

患者とその家族の要望に応じた在宅医療を支える担い手の一部を紹介します。

イラスト-01
主治医

患者の状態を全体的に考え、診療に関するアドバイスなどを行います。

イラスト-02
かかりつけ医

自宅や施設への訪問を行い、生活の場で医療を行う医師。

イラスト-03
病棟の看護師

退院後の療養生活を意識した看護を行い、患者本人の代弁者として医師と患者の調整を行います。

イラスト-04
医療ソーシャルワーカー

社会福祉の視点から、患者・家族の相談に応じ、経済的、心理的、社会的な課題の解消について社会復帰のためのサポートをします。

イラスト-05
訪問看護師・保健師

訪問看護師

自宅などへ訪問し、医療処置や病状管理など療養生活の支援・相談・看護を行います。

保健師

本人や家族に対し健康管理に関するアドバイスを行います。

イラスト-06
薬剤師

医師の処方箋により薬の調剤を行います。自宅まで薬を届ける、薬の飲み方や副作用、管理法について教えるなどの対応をします。

イラスト-07
介護支援専門員
(ケアマネジャー)

自宅でどのような療養生活を送るか、具体的な計画(ケアプラン)を立てます。

イラスト-08
ホームヘルパー

ケアプランに基づき、食事の準備や買い物などの家事補助や、入浴、排せつ、病院の付き添いなどの身の回りの世話を行います。

イラスト-09
歯科医師・歯科衛生士

《歯科医師》
通院ができない方を訪問し、治療や入れ歯の調整などを行います。

《歯科衛生士》
訪問し口腔衛生指導や口腔ケアなどを行います。

イラスト-10
管理栄養士

自宅での食事についての相談に応じたり、栄養管理指導などを行います。

イラスト-11
理学療法士・作業療法士
・言語聴覚士

身体の状態に応じたりリハビリテーションを行ったり、家族に負担の少ない介助法の指導をしたりします。

イラスト-12
地域包括支援センターの
スタッフ

高齢者の様々な相談対応や在宅生活を支援するための地域の関係機関の連携体制づくり等を行います。

身近な「かかりつけ医」を持とう!

大病院は専門的な治療を受ける時には役立ちますが、患者一人一人のこれまでの病気や生活状況、家族関係などを把握しているわけではありません。住まいの近くにある病院・診療所の先生から「かかりつけ医」を決めておきましょう。
かかりつけ医を持っておくと、患者の状況を総合的に診断し適切なアドバイスをもらえたり、専門的な検査や治療が必要な際に病院を紹介してくれたり、いざというときの往診にも対応してもらえます。

それぞれの担い手については、「Yes! My Doctor」にてご覧ください。
Yes! My Doctor

平成25年度放送 全20回

県民一人ひとりが生涯を通して、住み慣れた地域で健康で楽しく、安心安全に暮らせる為に知って欲しい医療情報番組です。かかりつけ医を持つ事の大切さや、在宅で受けられる医療などをご紹介します。

Yes! My Doctor ボタン

在宅医療を受けたいときには

医療サービスを受けながら自分らしい生活を送りたい、住み慣れた場所で最期を迎えたい…といったニーズに応えるのが在宅医療です。在宅での医療を受けたいと考えた際には、どんな準備が必要でしょうか。

まずは相談!

かかりつけ医、主治医に相談する

まずはかかりつけの医師や、入院している病院の主治医に在宅での医療サービスを受けられないか相談しましょう。病院の中には退院支援室(地域連携室など病院によって名称は異なります)がある場合もあります。

行政に相談する

保健所や市区町村には在宅医療に関する窓口があります。各市区町村役場に連絡すると、介護保険担当課、地域包括支援センター、在宅療養相談窓口、保健センターなど適切な相談窓口を紹介してもらえます。

ケアマネジャーに相談する

介護保険制度を利用している場合はケアマネジャーに相談してください。